がんを縮小させるメラトニンを増やす方法 – プラズマサロン ひだまり庵

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がんを縮小させるメラトニンを増やす方法

前回、メラトニンが単に睡眠を促すホルモンとしてだけでなく、がんを退縮させるための必須の物質であることを理解しました。
今回は、そのメラトニンを増やす方法をお伝えします。


一つは、昼間に十分光を浴びるということです。
実験では、不眠高齢者に照度3000ルクスの高照度を日中4時間当てるもので、このことにより健常高齢者よりも高い血中メラトニン濃度を得られました。
ちなみに、3000ルクスの照度はスタジアムの明るさ程度であり、日没時の戸外の明るさよりも明るいが、日中の日陰の青空光よりはずいぶん暗いレベルです。(晴天時では約100,000ルクス)
ですから、日中に戸外に出ない生活をしている場合、室内で明るめの照度を点灯していたとしても、メラトニンを十分に上げることが出来ないということです。

もう一つは、中枢時計が刻む時刻に合わせた規則正しい生活、すなわち夜間に暗くして睡眠をとり、昼間に十分な光を浴びて覚醒を行うことです。
ちなみに、「朝の光を浴びてから13時間くらい経過するとメラトニンの分泌が始まる」などの話がありますが、厳密に言えばこれは誤りです。それは、メラトニンの分泌は体内時計の影響を強く受けているからで、体内時計の時刻が1日で大きく変更されることは無いのです。体内時計が夜になると、メラトニンの合成を始め、朝に近づくと合成を止めるように私たちの身体は仕組まれているのです。


以上は、メラトニンの合成に不具合の無い場合ですが、この合成には原材料や補酵素が不足しないように注意が必要です。
それには、必須アミノ酸のトリプトファンと補酵素のビタミンB6が必要です。食品には、大豆製品、バナナ、アボカド、たらこ等がお勧めです。
さらに、夜間にメラトニンの血中濃度が高まり、熟睡している最中であっても、3000ルクス以上の強い光を見ると、血中のメラトニン濃度が急激に低下する現象が確認されています。生化学的には、メラトニン合成の律速酵素のNAT(N-アセチルトランスフェラーゼ)が、夜中に一度でも強い光を浴びた場合に分解されてしまい、再びNATが産生されるまでには相当の時間を要することによります。
また、光の色としては、ブルーライト(青色光)を避けることが大切で、臨床的に波長約460~480nmの主に青色の光によってメラトニン合成が抑制されました。
夜中には、スマホなどをいじらない方が良いですね。
また、妊娠中や授乳期においては、胎児や新生児は自らメラトニンを合成出来ず、母親に依存しています。そのような意味でも母親の栄養と睡眠は大切になって来ます。その時には、足りない分だけ補ってあげることが、母親の身体や胎児、乳児の適切な発育に大切になるでしょう。


さて、メラトニンは太古の光合成細菌も使っていました。これは、真核細胞のミトコンドリアの起源に最も近い種類の細菌だと考えられているものです。
光合成細菌が、光合成するときに発生するときに活性酸素、ヒドロキシラジカルなどを処理するために必要な強力なラジカルスカベンジャーとしてメラトニンが使われていました。
それが、現代の動植物のミトコンドリアにおいても、呼吸鎖複合体を稼働させるときにはメラトニンの存在が大変重要なのです。
最後に、私たちは年齢が進むと共に眠りが浅くなり、がんが増え、骨ももろくなります。
実は、メラトニンは、破骨細胞の分化や機能を抑制することで、骨密度の低下など、骨の老化現象を抑制します。
メラトニンの働きを再認識して、質の良い睡眠を心掛けて行きましょう。

 

(参)杏林予防医学研究所アカデミー

2020.04.30[ ホルモン ]

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