カロリーを気にする人々の支持を得ている“人工甘味料”。「アスパルテーム」「スクラロース」「アセスルファムカリウム」「ネオテーム」などなど。菓子類、ジュース類など幅広く使われています。糖類たっぷりだと体に悪いからと、人工甘味料の方が体に良いと思っている方もいますが、実はこれらには様々な危険性があるのです。
大まかに、人工甘味料は不自然な化学物質であり、腸内環境を悪化させます。腸脳相関により、脳も不安定になります。その結果、精神的に不安定になるので、体への影響も出て来ます。
特に、痩せたい方や糖尿病の方が摂取するのに逆効果だという論文が出ています。簡単に紹介すると、ゼロカロリーの清涼飲料水は、砂糖ゼロでカロリーゼロですが甘い。すると、脳はたっぷりのジュースを飲んだと勘違いします。血糖値が上昇してくることを見越して、甘さを感じた段階であらかじめ、血糖値を下げるインスリンというホルモンを分泌してしまうのです。ところが、実際に飲んでいるゼロカロリー飲料には糖類が入っていないので、血糖値がインスリンを作った分だけ低下してしまいます。血糖値が低下すると、体はすぐに血糖値を回復しようとして「空腹」の信号を出します。つまり、人工甘味料の飲料を飲めば飲むほど食欲が増加してしまうのです。こうして、糖尿病の人やダイエットを考えている人が、これらのゼロカロリー飲料を飲んでしまうことによって、かえって太ってしまったり、血糖値コントロールを乱して悪化させてしまいます。
また、Natureという科学雑誌でイスラエルの研究チームが、人工甘味料は糖尿病や肥満など生活習慣病のリスクを上げ、代謝に関わる腸内細菌のバランスを崩して血糖値が下がりにくい状態にする作用があるという研究結果を発表しました。
ですから、人工甘味料によって血中にブドウ糖が長くとどまるほど、糖尿病、心血管疾患、慢性腎臓病のリスクが高くなります。
他に、人工甘味料の摂取量が多い人は、がんのリスクが高まる可能性が示されました。
現在、スポーツ飲料やジュース類、栄養ドリンク、ノンアルコールビール、菓子類に多く使われていますので、ぜひ成分表示を確認して見てください。
本来なら、これらの飲料よりも、自宅でお茶やハーブティーを入れて飲むのが良いでしょう。そして、菓子類もコンビニやドラッグストア、スーパーで買うよりも、和菓子店やチェーン店でない洋菓子店で作っている素材の分かるものを選んで買いましょう。
(参)ワースト添加物