メチオニンは必須アミノ酸の一つですが、現在、メチオニン制限食とメチオニンの吸収を阻害するメチオニナーゼを併用することでがんを抑えることが分かっています。
元々、がんは遺伝子変異が積み重なってできたのではなくて、ノーベル賞受賞学者のオットー・ワールブルク博士が解明したように、がんは代謝異常によって発生します。
その代謝に関して、ハーバード大学で博士号を取得したロバート・M・ホフマン博士が、がんの細胞膜を作る成分はメチオニンに依存しているという理論を導き出しました。
メチオニンは細胞分裂が活発ながん細胞に取り込まれやすく、その増殖に利用されてしまうというということで、メチオニンを制限したりするとがんを抑えるというのです。
メチオニンは、普段私たちが食べている魚介や肉、卵、豆類などタンパク質が豊富な食品に多く含まれているアミノ酸です。コレステロールを減らしたり、肝機能を改善する有益な働きもあります。
しかし、がんに関しては、メチオニンの量を減らせば、がん細胞の増殖を抑えられるのです。確かに、チャイナスタディにおいても、タンパク質の摂取量が少ないとがんの発症が少ないと解明されています。また、ビーガンやナチュラルハイジーンなどの食事でも、がんは少なくなります。野菜や果物は低メチオニンですから、納得ですね。
ですから、お肉や魚はがっつり食べずに、その代わりにしっかりと野菜を食べることが健康に良いことが分かります。バーベQよりも野菜たっぷり鍋です。
そして、老化の研究においても、DNAのメチル化レベルと生物学的年齢の相関関係が明らかになっています。DNAのメチル化とは、遺伝子からタンパク質などが作られて生命活動に必要な作用が起きることを遺伝子発現と言いますが、これを阻止するのがDNAのメチル化です。DNAのメチル化によって遺伝子発現が妨げられて、細胞の機能が低下して、いわゆる老化細胞化して行くのです。
ですから、メチオニンを控えて行きましょう。つまり、過剰なタンパク質を控えることと、野菜をしっかりととって行きましょう。
(参)ステージ4でもあきらめない