ひと昔前の「やんちゃな元気な子」「個性の強い子」が「ADHD(注意欠如・多動症)」「発達障害」と安易に診断されています! – プラズマサロン ひだまり庵

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ひと昔前の「やんちゃな元気な子」「個性の強い子」が「ADHD(注意欠如・多動症)」「発達障害」と安易に診断されています!

先月、愛読書の月刊「致知」2月号で以下の記事を読みました。市民の人権擁護の会、日本代表世話役の米田倫康(のりやす)氏の話です。

・・・あれほど元気だった子がなぜこんなことに−。私の知人が運営するスイミングスクールに、とても元気で活発な小学生のA君が入会してきました。知人は他の子たちと変わらず指導を続けていたのですが、ある日、A君は学校で「注意欠如・多動症(ADHD)」だと認定され、問題児扱いされるようになり、しばらく病院で入院治療を受けることになったのです。

しかし、二ヶ月ほど経った頃、スイミングスクールを退会したいということで、母親に連れられてやってきたA君は別人のようになっていました。車椅子に乗せられたA君は、左右の目の焦点が合っておらず、口からは涎を垂らし、かつての元気さは見る影もありません。母親は我が子を直視できないのか、遠くを見ながら「今は薬が効いているから大人しいんですよ」と言います。知人はその光景を見て絶句したそうです。そして数年後、知人の元にA君が亡くなったとの知らせが届きました。・・・

ひと昔前なら「やんちゃな元気な子」「個性の強い子」として済まされていた子たちが、今の日本では「ADHD(注意欠如・多動症)」「発達障害」などと安易に診断され、医療機関で薬物治療を受けるケースが相次いでいます。児童精神科医の石川憲彦医師は「薬を漫然と処方する医師にこそ責任がある」と述べています。

発達障害の早期発見・早期支援が進められるようになる中、診断や治療に疑問を持たざるを得ない事例を見聞きするようになりました。初診わずか数分の問診で診断が下され、安全性が確かめられていない年代の未就学児に何らの説明もなく覚醒剤に分類されている医薬品が処方され、医療現場、教育現場、家庭でのトラブルが増加しています。

東洋経済誌でも「子どもに『向精神薬』を飲ませた親の深い後悔」と題した記事がありましたが、子供の人口が減少する日本で発達障害と呼ばれる子供は増え続けています。2006年に発達障害の児童数は7000人余りだったが、2019年には7万人を超え、それに伴い、子供への向精神薬の処方も増加しているのです。記事の中では「発達障害は学校から生まれる」とあり、日本には2000年代前半、教育現場では教師が子供たちをチェックリストで判定し、発達障害の早期発見に繋げようとする政策が採られ始めました。それにより、現場の教師はよかれと思い、児童生徒を積極的に専門家への受診に繋げるようになりました。そして、問題の専門家である医師たちが、チェックリストに当てはめるだけの診断で安易に処方薬を投与することです。

ここで、処方薬自体も大きな問題があり、その中身が覚醒剤であるということです。これらの主な副作用は、食欲減退、不眠、体重減少、頭痛、腹痛、チック、動悸等で、薬の作用なのか、副作用なのか分からない状況にもなります。低年齢児への処方では、成人になる頃には、廃人になり、その後生活保護状態での生活になってしまいます。時に、前述のA君のように命を落とす子もいます。

本来、子供たち性格や言動の背景には多種多様な要因が隠れていて、病院で治療を受けさせれば良いという問題ではないのです。当然、治療を必要としている子供もいますが、その前に、家庭や教育現場の視点を取り戻し、子供たち一人ひとりにきちんと向き合っていく状況を取り戻して行かなければ、益々発達障害と診断される子供たちは増えて行くでしょう。

必要のない治療で人生を狂わされている現状が変わっていくことを祈念しています。

 

(参)月刊致知2024.2

2024.02.11[ ブログ ]

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