最近では、若い人の貧血ではなく、熟年者の貧血が多くなっているということで、テレビ番組のトリセツで、“熟年貧血”が取り上げられました。
始めて聞く用語で、私のレーダーがピクピクと反応しました。
真っ先に、原因は薬剤性が頭に浮かんだので、どのような展開になるのかと見ていました。
貧血には、生理のある若い女性で、特にアスリートや無理をしている女性が多いのですが、この熟年の貧血は胃潰瘍をはじめとする消化管出血など、じわじわと進んでくる貧血が多いとのことでした。ですから、しっかりと検診をということでしょう。
そこですぐ、胃潰瘍などの消化管出血の対処による薬剤が問題だと思いました。というのも、胃潰瘍に行くまでも、胃カメラの検診後から漫然と投与される胃酸を止める薬や、胃潰瘍や逆流性食道炎から処方が始まる同様の薬に問題があるからです。
厚労省のトリセツである添付文章にも、4週、8週と使用期間が説明されていますが、消化力の弱い高齢者でも漫然と投与が続けられています。
ここが問題で、H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤、P-CAB(カリウムイオン競合型酸阻害薬)などは原因を考慮せず処方され、単純に胃酸を抑えてしまうことです。
胃酸は、私たちが食事と一緒に入る雑菌を殺すだけでなく、タンパク質やビタミン・ミネラルの吸収に不可欠なものです。これを抑え続けると、当然栄養不良になり、筋肉や免疫にも悪影響を及ぼしますし、腸内環境にも悪影響を及ぼします。そこに、鉄やビタミンB12も含まれます。しっかりと赤血球が働けなくなるのです。
ですから、熟年貧血を防いでいくには、安易に胃薬の処方を出したり、漫然と続けないことが専門家である医師が自覚する一方で、私たちも安易に胃薬だからと安易に続けないことです。
誤解されても困りますが、漫然処方にはいつまで飲む必要があるのかを医師に聞いたり、潰瘍の原因に対してしっかりと向き合うことが大切です。例えば、ストレスだったり、生活リズムの不規則さ、食事のあり方が重要です。
ダラダラ食を改め、メリハリをつけてよく噛むこと、炎症を起こす小麦・乳製品・加工食品等を控えることが大切です。
熟年だからと年のせいだからと人ごとに思わずに、きちんと自身の生活習慣を見直して行って欲しいと思いました。

